2022年11月07日
甲府2りんかん ちょっとマニアックなブレーキパッドのお話
皆様こんにちは
ハイカカオチョコの暴食がとまらない
ニッシーです
前回スプロケットのお話が好評でしたので
今回はブレーキパッドについて
詳しくご説明したいと思います

2りんかんで幅広く取り扱っている
ベスラ製ブレーキパッド
今回はこちらを軸にご説明していきます
まず、ベスラ製品には
3つのグレードがございます
SDシリーズ VDシリーズ ZDシリーズ
SDがレジン系ブレーキパッド
VDとZDがメタル系ブレーキパッドです。
レジン系、メタル系ってなに?
それは、摩耗材として使われている
材料の事を指しています
レジン系ブレーキパッドとは
レジン=樹脂、という事で
フェノール樹脂、真鍮材、アラミド繊維
などから成る有機質系のブレーキパッドで
様々な材料を、樹脂を結合剤として
熱プレス成型したブレーキパッドです。
特徴としては
・ブレーキディスクとの馴染みが良く
ディスクの材質を問わないこと
・低温時の効力が良いこと
・お求めやすい価格であること
があげられます
主に、スクーターや街乗りが多い方に
向いています
つづいて、
メタル系ブレーキパッドとは
文字通りほとんどの成分が
金属でできているブレーキパッドのこと
銅、スズ、セラミック、摩擦向上剤
などの材料を約700度で溶着させたブレーキパッド
シンタード(=焼結)メタルとも言いますね
特徴としては
・高温域での制動力が良いこと
・耐久性が高いこと
・雨天時の制動力の変化が少ないこと
があげられます
主に、ビックバイクやスポーツ走行が
多い方に向いています
さて
ここまでは、普通のお話
そして
ここから先がマニアックなお話です
それでは
さらに細かく見ていきましょう

左からZD VD SD ブレーキパッドです
ベースプレートの背面に、HHの刻印が
あることにお気づきでしょうか
こちらは、AMECA機関による評価コードで
摩擦係数を表しています。摩擦係数とは
ブレーキの効きを数値化したもので
数値が大きいほど、止める力が強くなります
D=0.15〜0.25以下
E=0.25〜0.35以下
F=0.35〜0.45以下
G=0.45〜0.55以下
H=0.55以上
Hが最高評価。最初のアルファベットが低温時
次のアルファベットが高温時を示しています
つまりHHは、効きがよく長持ちするという
最高評価となります
(FFやGHなど、ほとんどの純正パットにはこの刻印がございます。確認してみると面白いですよ
)
ん?SDにもZDにもHHって書いていない?
それがベスラ製ブレーキパッドの凄いところ
レジン系でHHを取得しているパッドは
数少ないはずです
ちなみにそれぞれの摩擦係数は
SDが0.55〜0.6以下
VDが0.60〜0.63以下
ZDが0.63〜0.65以下となっています
スポーツ走行によく使われるZDが
やはり、摩擦係数も高くなっていますね
さらにZDブレーキパッドの
すごいところをご説明しましょう

ベースプレート同士を重ねて、横から撮った写真です
ZDパッドのベースプレートが
ピッタリとくっついているのがお分かりでしょうか
こちらは、もの凄く高い精度で作られてることの
証です
また、その硬さはVDパッドの約1.8倍
さらに厚みもある為、熱変形にとても強く
ハードブレーキングを繰り返しても
安定して高い制動力を発揮することができます
(車両にもよりますが、スポーツ走行すると、純正パッド、意外と簡単に変形したりします
)
でもベースプレートの厚み分
摩耗材の厚み、減ってない?
はい、実はその通りです

上がVDシリーズ 下がZDシリーズです
VDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 3.2mm 摩耗材の厚み 4.8mm
ZDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 4.0mm 摩耗材の厚み 4.0mm
キャリパーによって、奥行きの確保が
難しい場合は、摩耗材の厚みは減っています
ただし、摩耗材の耐久性は、ZD>VDの為
使用状況が同じであれば、交換時期が
極端に早くなることはないはずです
また奥行きが確保できる場合は
全体の厚みを変更して対応しています
ブレンボ製ラジアルマウントキャリパーに
よく使用される、品番9031のブレーキパッドの場合は

VDシリーズ 全体の厚み 7.7mm
ベースプレートの厚み 3.2mm 摩耗材の厚み 4.5mm
ZDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 4.0mm 摩耗材の厚み 4.0mm
このようにキャリパーに応じて
摩耗材の厚みを微調整している所も
ベスラ製品の凄い所かと思います
それではかなり長くなってきましたので
各性能をまとめましょう
制動力
ZD>VD>SD
摩耗材の耐久性
ZD>VD>SD
低速域でのコントロール性
SD>VD≧ZD
高速域でのコントロール性
ZD≧VD>SD
ブレーキディスクへの攻撃性
SD≧VD≧ZD
*一般的に摩擦係数の高いパッドほどディスクへの攻撃性も高くなりますが
ベスラ製ブレーキパッドは、潤滑剤とセラミック材の適正な配合比率により
メタル系パッドでも極端にディスクへの攻撃性が高まることはありません
ブレーキの効力でいうと
やはり、ZDシリーズがもっとも高く
高速域でのコントロール性に優れます
高精度高硬度なベースプレートにより
効力の安定性も非常に高いレベルにあります
その為、スーパースポーツの車両や
サーキット走行やスポーツ走行を
好まれる方におすすめです
SDシリーズは、低温時から効力を発揮しやすく
低速域のコントロール性に優れます
ディスクとの馴染みがよく、鋳鉄ローターにも使用可能です
また旧車から外国車まで幅広いラインナップがあります
小排気量車やスクーター、街乗りが多い方
または穏やかな効きを求める方におすすめです
例えば
自分のスピードトリプルは
フロントにZD、リアは、VD
セロー250には
フロントにVD、リアは、SDと
使い分けていたりします
創業72年 国産のベスラは
やはり安心だったりしますね

2りんかんでは、他にも
様々なブレーキパッドを取り扱っております
車種、走り方、ブレーキの好み、ご予算
ディスクの状態によって、最適な
ブレーキパッドは変わってきます。
ジィクーにメタリカ、スペシャルメタル
メガアロイにゴールデンなどなど
一通り使用した経験もございますので
ブレーキパッドについて、ご不明な点など
ございましたら、ぜひお気軽に甲府2りんかん
ニッシーまでご相談下さい
皆様のご来店、心よりお待ちしております
ハイカカオチョコの暴食がとまらない
ニッシーです

前回スプロケットのお話が好評でしたので
今回はブレーキパッドについて
詳しくご説明したいと思います


2りんかんで幅広く取り扱っている
ベスラ製ブレーキパッド
今回はこちらを軸にご説明していきます

まず、ベスラ製品には
3つのグレードがございます
SDシリーズ VDシリーズ ZDシリーズ
SDがレジン系ブレーキパッド
VDとZDがメタル系ブレーキパッドです。
レジン系、メタル系ってなに?

それは、摩耗材として使われている
材料の事を指しています

レジン系ブレーキパッドとは
レジン=樹脂、という事で
フェノール樹脂、真鍮材、アラミド繊維
などから成る有機質系のブレーキパッドで
様々な材料を、樹脂を結合剤として
熱プレス成型したブレーキパッドです。
特徴としては
・ブレーキディスクとの馴染みが良く
ディスクの材質を問わないこと
・低温時の効力が良いこと
・お求めやすい価格であること
があげられます
主に、スクーターや街乗りが多い方に
向いています

つづいて、
メタル系ブレーキパッドとは
文字通りほとんどの成分が
金属でできているブレーキパッドのこと
銅、スズ、セラミック、摩擦向上剤
などの材料を約700度で溶着させたブレーキパッド
シンタード(=焼結)メタルとも言いますね
特徴としては
・高温域での制動力が良いこと
・耐久性が高いこと
・雨天時の制動力の変化が少ないこと
があげられます
主に、ビックバイクやスポーツ走行が
多い方に向いています

さて
ここまでは、普通のお話

そして
ここから先がマニアックなお話です

それでは
さらに細かく見ていきましょう


左からZD VD SD ブレーキパッドです
ベースプレートの背面に、HHの刻印が
あることにお気づきでしょうか

こちらは、AMECA機関による評価コードで
摩擦係数を表しています。摩擦係数とは
ブレーキの効きを数値化したもので
数値が大きいほど、止める力が強くなります
D=0.15〜0.25以下
E=0.25〜0.35以下
F=0.35〜0.45以下
G=0.45〜0.55以下
H=0.55以上
Hが最高評価。最初のアルファベットが低温時
次のアルファベットが高温時を示しています
つまりHHは、効きがよく長持ちするという
最高評価となります
(FFやGHなど、ほとんどの純正パットにはこの刻印がございます。確認してみると面白いですよ

ん?SDにもZDにもHHって書いていない?
それがベスラ製ブレーキパッドの凄いところ

レジン系でHHを取得しているパッドは
数少ないはずです

ちなみにそれぞれの摩擦係数は
SDが0.55〜0.6以下
VDが0.60〜0.63以下
ZDが0.63〜0.65以下となっています
スポーツ走行によく使われるZDが
やはり、摩擦係数も高くなっていますね

さらにZDブレーキパッドの
すごいところをご説明しましょう


ベースプレート同士を重ねて、横から撮った写真です
ZDパッドのベースプレートが
ピッタリとくっついているのがお分かりでしょうか
こちらは、もの凄く高い精度で作られてることの
証です


さらに厚みもある為、熱変形にとても強く
ハードブレーキングを繰り返しても
安定して高い制動力を発揮することができます

(車両にもよりますが、スポーツ走行すると、純正パッド、意外と簡単に変形したりします

でもベースプレートの厚み分
摩耗材の厚み、減ってない?
はい、実はその通りです


上がVDシリーズ 下がZDシリーズです
VDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 3.2mm 摩耗材の厚み 4.8mm
ZDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 4.0mm 摩耗材の厚み 4.0mm
キャリパーによって、奥行きの確保が
難しい場合は、摩耗材の厚みは減っています
ただし、摩耗材の耐久性は、ZD>VDの為
使用状況が同じであれば、交換時期が
極端に早くなることはないはずです

また奥行きが確保できる場合は
全体の厚みを変更して対応しています

ブレンボ製ラジアルマウントキャリパーに
よく使用される、品番9031のブレーキパッドの場合は

VDシリーズ 全体の厚み 7.7mm
ベースプレートの厚み 3.2mm 摩耗材の厚み 4.5mm
ZDシリーズ 全体の厚み 8.0mm
ベースプレートの厚み 4.0mm 摩耗材の厚み 4.0mm
このようにキャリパーに応じて
摩耗材の厚みを微調整している所も
ベスラ製品の凄い所かと思います

それではかなり長くなってきましたので
各性能をまとめましょう

制動力
ZD>VD>SD
摩耗材の耐久性
ZD>VD>SD
低速域でのコントロール性
SD>VD≧ZD
高速域でのコントロール性
ZD≧VD>SD
ブレーキディスクへの攻撃性
SD≧VD≧ZD
*一般的に摩擦係数の高いパッドほどディスクへの攻撃性も高くなりますが
ベスラ製ブレーキパッドは、潤滑剤とセラミック材の適正な配合比率により
メタル系パッドでも極端にディスクへの攻撃性が高まることはありません
ブレーキの効力でいうと
やはり、ZDシリーズがもっとも高く
高速域でのコントロール性に優れます
高精度高硬度なベースプレートにより
効力の安定性も非常に高いレベルにあります

その為、スーパースポーツの車両や
サーキット走行やスポーツ走行を
好まれる方におすすめです

SDシリーズは、低温時から効力を発揮しやすく
低速域のコントロール性に優れます
ディスクとの馴染みがよく、鋳鉄ローターにも使用可能です
また旧車から外国車まで幅広いラインナップがあります
小排気量車やスクーター、街乗りが多い方
または穏やかな効きを求める方におすすめです

例えば
自分のスピードトリプルは
フロントにZD、リアは、VD
セロー250には
フロントにVD、リアは、SDと
使い分けていたりします

創業72年 国産のベスラは
やはり安心だったりしますね


2りんかんでは、他にも
様々なブレーキパッドを取り扱っております

車種、走り方、ブレーキの好み、ご予算
ディスクの状態によって、最適な
ブレーキパッドは変わってきます。
ジィクーにメタリカ、スペシャルメタル
メガアロイにゴールデンなどなど
一通り使用した経験もございますので
ブレーキパッドについて、ご不明な点など
ございましたら、ぜひお気軽に甲府2りんかん
ニッシーまでご相談下さい

皆様のご来店、心よりお待ちしております
