2018年03月01日
和光2りんかん PCX170 Fiセッティングをちょっと詳しく説明 【和光】
-----------------------------------------
F颯札奪謄ング作業は今現在中止して
おります。再開の予定はございません。
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2021年 追記
和光2りんかん チューニングパーツ担当
& パワーチェック担当 の かのう です
【Fiセッティングレポート】
レポート1 PCX170 セッティング
レポート2 PCX125 2台
レポート3 シグナスX + 30Φスロボ
レポート4 PCX150 + 28.5Φスロボ
※ クリック or タップすると過去記事に飛べます
番外【キャブセッティング指南】
※キャブセッティングは承っておりません
何台もやってきてはおりますが・・・
セッティングレポートが久しぶりに
なってしまいました・・・
PCX125→170ccにボアアップされた
車両のビッグスロトルボディ化とエニグマの
FIセッティングのご依頼があり色々データを
取りまくったのでレポート致します

JF28型【後期】 PCX125 ESPです
当店ではPCX125の170ccボアアップの
作業は承っておりません
他ショップ様でボアアップされた車両です
『ボアアップしたのは良いがFiセッティングを
してくれる場所がない・・・・』
と言うことで遠く遠くから和光2りんかんへ
ご来店頂きました

しばらくは当店にてお預かりです



入庫後 まずは現状を知るためダイノマシンに
載せパワーグラフを取ります
マフラーはヨシムラです


170cc化したのにノーセッティングで
125cc分の燃料しか噴いていないので
何度も何度も高回転を回していると熱で
エンジンがやられてしまうのである程度
暖機した後 徐々に熱を入れてから計測
致します

熱を入れすぎず暖気がちゃんと終了してる
ちょうど良い温度で計ることが壊さずに
正確なデータが取れます
水温が80度になろうが暖機が完了したとは
言えないんです
しばらくそれでも暖機走行をしてバイクに
熱を入れないと油温も上がっていないですし
エンジン各部に熱が入っていないんです

今回はグラフをバンバン載せて行きます
空燃比を載せると賛否両論 飛び交うので
あまり載せる事が少なくなりましたが
今回は載せて行きます
グラフの見方はブログが長くなるので割愛します
グラフはエンジン出力でもなく後軸・後輪出力
でもなく【ローラーグロス】と言いまして後輪が
ローラーを回した生データになります
気候による補正やバイクの種類による
抵抗値(ロス)の計算が入っていません
スクーターのグラフはこれしか出せません

やはりノーセッティングですと燃料が足りていない
ゾーンがあります
薄くても気付かず乗れてしまうのもFi車の
怖い所ですが
【17.8】というデジタル数字がリアルタイムの
空然比の値です
燃料薄すぎ 【20← 〜 →10】 燃料濃すぎ
となりますので勘違いをなさらぬよう・・・
持ち込み時の初期データが取り終わったら
スロットルボディの取り外しにかかります


キャブ車より楽・・・・なのかな???
入庫前に予め用意した加工済みビッグ
スロットルボディに交換いたします

KF12型 の PCX150のスロットルボディを
取り寄せいつもお願いしております
ノザワホンダさんに加工依頼です


28.5Φになって返ってきました

バタフライ(スロットルを開閉する板)もノザワ
ホンダさんのオリジナルです

凄いなぁ・・・・・

150純正のバタフライを計ると26Φ
2.5mmの拡大です

28.5Φのスロットルボディに
重ねてみました(セロテープで
)
この写真では僅かな差が実際のパワーに
大きく影響します

知ってはいるものの非常に楽しみです

JF56&KF18型のPCXはスロットルボディが
全く変わってしまってスロットルボディ拡大が
できなくなってしまったので当店でここをバラす
のは久しぶりだったりします
どんどんバラします



と言う事で全て外し終わりました
スロットルボディだけでなくインマニも外して
いる意味は後で説明致します

前にも似たようなブログを書いたことが
ありますが再度レポートしようと思います
何故かと言うとPCXのネタはあまり世間で
情報を載せている所がなく以前に書いた
ブログが未だにアクセスがあるんです
FACEBOOKやツイッターなどと違い
ブログは何年も【生きる】のでこういう
レポートが長く人気だったりするんです

並べて写真を撮っていきます

ダイノマシン室にこもり独りでニヤつきながら
写真を撮りまくっている気持ち悪い光景を
誰にも見られないよう気を配ります

おさらいしますと
125純正のスロットルボディは口径24mm
150純正のスロットルボディは口径26mm
150ノザワホンダ加工後のスロットルボディは
口径28.5mm
125純正に比べて4.5mmも拡大

それだけではありません
125 と 150 ではインテーク周りの
口径が全て違うので


インテーク系は全て150の物に交換します
これを知らない人が結構おりまして・・・・
折角スロットルボディが4.5mm大きく
なっても周りが小さいままですと意味が
ありません

再利用できるものはバンドぐらいでしょうか?


インテークのダクトもご覧のとおり
こんなに違います


インマニ等インテーク周りを全て外した理由は

インマニも口径が違います


わかりますか


インマニもヘッドも加工すればもっとパワーが
得られるのにと欲が出てしまいます
インシュレーター(薄っぺらい樹脂パーツ)は
ほぼ口径が変わらないので加工してもいいかも
しれませんが今回は150用に交換です
あれ??
ゴムのインシュレーターの内径が小さい
こんなに小さかったっけ


加工しないとダメだったっけ


と思ったら・・・・・

はめたら伸びてピッタリというオチ

オトボケでした



125も150もセンサー系は同じなので
移植すればオーケーです

と言う事で装着完了


あぁ 久しぶりでこれを忘れていました

スロットルポジションセンサーのリセット
久しぶりで特殊カプラー【別売り】をどこに
しまったか分からず探してしまいました
やらなくても スロットル開度の値が狂って
いた事もないので別にやらなくても良い
ような気がしますが・・・・念のため
早速 28.5Φビッグスロットルボディの
データを取っていきます
まずは
ポン付け状態のデータ
いわゆる170ccのボアアップ車両に
125ccのインジェクターのまま125ccの
純正MAP(インジェクション純正噴射量)で
4.5mm拡大の28.5Φビッグスロットルを
取り付けただけの状態のデータです

なんとっ!!!!

パワーダウン!

うれしいですねぇ
パワーダウン
なんでかって Fiセッティングしないと駄目な
証拠ですしFiセッティングしたら速くなりそうな
ニオイがプンプンするグラフです

そこで

だいぶ昔に同じ様な仕様でセッティングをした
MAPを適当にぶっこんで見ました
アンド 今回セッティングで使用するサブコン
ENIGMAの最大増量値は2500ですので
スロットル全開の所だけ全回転数2500に
してグラフを取ったのが下です


このグラフで分かることは似たような仕様の
MAPを入れても全く使えないと言う事
スロットル全開をALL MAX噴射にしたのに
空然比が14.5付近であるということ
ん〜。。。
125の純正インジェクターが限界を迎えて
おります・・・
お客様に150用のインジェクターに交換
しなければいけない旨をお伝えして

PCX150【KF12】のインジェクターを
急遽取り寄せしました


刻印の違いだけで見た目だけでは
全くわかりません

左が150インジェクター
穴の大きさが・・・・ ん〜 分からない・・・

交換完了
と言ってもわかりませんね
そして再びグラフを取ります
アクセル全開時だけ全回転数 全噴射というのは
変わらず125インジェクターと150インジェクター
の違いだけです

これでおおよそ見えてきました

空然比14という数字は通常のセッティングで
考えれば薄い値になりますがPCXは濃い燃料を
与えてもパワーが出ないのは何台もやってきて
実証済みです

そもそも空然比の数字だけでセッティングをとって
いるわけではないので別に空然比計がなくても
セッティングできます
グラフを見ながら空然比を見ながらフィーリングを
見ながらセッティングをしていきます
と言うことで


持ち込み時と比べて段違いのパワーに
なりました


発進時にフロントを引っぱればあのPCXの
巨体がフロントアップしそうです

結局は125インジェクターで全噴射と同じような
空燃比のセッティングになりました
じゃあ125のインジェクターのままでも良かったん
じゃないかと言えばインジェクターは噴射量が
多いほど消耗が激しくなります
MAX噴射も実はインジェクターに多大な負担が
かかりタブーとされているので噴射量をできるだけ
抑えなくてはいけないんです
ある程度作ったMAPはインジェクターを交換して
全てリセット

改めて長時間かけてリセッティングしました
高回転域も作りなおしですし 一番難しい
中回転 → 高回転につながる部分とか
巡航時に使う回転数とか全てやりなおし
前回125のインジェクターでなんとか
行けたので今回も・・・・・ という
自分の誤算なのでその報いですね
とにかく遠くから来て頂きましたがそれに
応えられる位 面白いバイクに仕上がったと
思います


今回は当店をお選び頂きありがとうございました
【和光2りんかん】
埼玉県和光市下新倉5−11−1
TEL 048−452−6290
F颯札奪謄ング作業は今現在中止して
おります。再開の予定はございません。
-----------------------------------------
2021年 追記
和光2りんかん チューニングパーツ担当
& パワーチェック担当 の かのう です

【Fiセッティングレポート】
レポート1 PCX170 セッティング
レポート2 PCX125 2台
レポート3 シグナスX + 30Φスロボ
レポート4 PCX150 + 28.5Φスロボ
※ クリック or タップすると過去記事に飛べます

番外【キャブセッティング指南】
※キャブセッティングは承っておりません
何台もやってきてはおりますが・・・
セッティングレポートが久しぶりに
なってしまいました・・・

PCX125→170ccにボアアップされた
車両のビッグスロトルボディ化とエニグマの
FIセッティングのご依頼があり色々データを
取りまくったのでレポート致します


JF28型【後期】 PCX125 ESPです

当店ではPCX125の170ccボアアップの
作業は承っておりません

他ショップ様でボアアップされた車両です

『ボアアップしたのは良いがFiセッティングを
してくれる場所がない・・・・』
と言うことで遠く遠くから和光2りんかんへ
ご来店頂きました


しばらくは当店にてお預かりです




入庫後 まずは現状を知るためダイノマシンに
載せパワーグラフを取ります

マフラーはヨシムラです



170cc化したのにノーセッティングで
125cc分の燃料しか噴いていないので
何度も何度も高回転を回していると熱で
エンジンがやられてしまうのである程度
暖機した後 徐々に熱を入れてから計測
致します


熱を入れすぎず暖気がちゃんと終了してる
ちょうど良い温度で計ることが壊さずに
正確なデータが取れます

水温が80度になろうが暖機が完了したとは
言えないんです

しばらくそれでも暖機走行をしてバイクに
熱を入れないと油温も上がっていないですし
エンジン各部に熱が入っていないんです


今回はグラフをバンバン載せて行きます

空燃比を載せると賛否両論 飛び交うので
あまり載せる事が少なくなりましたが

今回は載せて行きます

グラフの見方はブログが長くなるので割愛します

グラフはエンジン出力でもなく後軸・後輪出力
でもなく【ローラーグロス】と言いまして後輪が
ローラーを回した生データになります

気候による補正やバイクの種類による
抵抗値(ロス)の計算が入っていません

スクーターのグラフはこれしか出せません


やはりノーセッティングですと燃料が足りていない
ゾーンがあります

薄くても気付かず乗れてしまうのもFi車の
怖い所ですが

【17.8】というデジタル数字がリアルタイムの
空然比の値です

燃料薄すぎ 【20← 〜 →10】 燃料濃すぎ
となりますので勘違いをなさらぬよう・・・

持ち込み時の初期データが取り終わったら

スロットルボディの取り外しにかかります



キャブ車より楽・・・・なのかな???
入庫前に予め用意した加工済みビッグ
スロットルボディに交換いたします


KF12型 の PCX150のスロットルボディを
取り寄せいつもお願いしております

ノザワホンダさんに加工依頼です



28.5Φになって返ってきました


バタフライ(スロットルを開閉する板)もノザワ
ホンダさんのオリジナルです


凄いなぁ・・・・・


150純正のバタフライを計ると26Φ

2.5mmの拡大です


28.5Φのスロットルボディに
重ねてみました(セロテープで

この写真では僅かな差が実際のパワーに
大きく影響します


知ってはいるものの非常に楽しみです


JF56&KF18型のPCXはスロットルボディが
全く変わってしまってスロットルボディ拡大が
できなくなってしまったので当店でここをバラす
のは久しぶりだったりします

どんどんバラします




と言う事で全て外し終わりました

スロットルボディだけでなくインマニも外して
いる意味は後で説明致します


前にも似たようなブログを書いたことが
ありますが再度レポートしようと思います

何故かと言うとPCXのネタはあまり世間で
情報を載せている所がなく以前に書いた
ブログが未だにアクセスがあるんです

FACEBOOKやツイッターなどと違い
ブログは何年も【生きる】のでこういう
レポートが長く人気だったりするんです


並べて写真を撮っていきます


ダイノマシン室にこもり独りでニヤつきながら
写真を撮りまくっている気持ち悪い光景を
誰にも見られないよう気を配ります


おさらいしますと

125純正のスロットルボディは口径24mm

150純正のスロットルボディは口径26mm

150ノザワホンダ加工後のスロットルボディは
口径28.5mm
125純正に比べて4.5mmも拡大


それだけではありません

125 と 150 ではインテーク周りの
口径が全て違うので



インテーク系は全て150の物に交換します

これを知らない人が結構おりまして・・・・
折角スロットルボディが4.5mm大きく
なっても周りが小さいままですと意味が
ありません


再利用できるものはバンドぐらいでしょうか?



インテークのダクトもご覧のとおり

こんなに違います



インマニ等インテーク周りを全て外した理由は


インマニも口径が違います



わかりますか



インマニもヘッドも加工すればもっとパワーが
得られるのにと欲が出てしまいます

インシュレーター(薄っぺらい樹脂パーツ)は
ほぼ口径が変わらないので加工してもいいかも
しれませんが今回は150用に交換です

あれ??
ゴムのインシュレーターの内径が小さい

こんなに小さかったっけ



加工しないとダメだったっけ



と思ったら・・・・・

はめたら伸びてピッタリというオチ


オトボケでした




125も150もセンサー系は同じなので
移植すればオーケーです


と言う事で装着完了



あぁ 久しぶりでこれを忘れていました


スロットルポジションセンサーのリセット

久しぶりで特殊カプラー【別売り】をどこに
しまったか分からず探してしまいました

やらなくても スロットル開度の値が狂って
いた事もないので別にやらなくても良い
ような気がしますが・・・・念のため

早速 28.5Φビッグスロットルボディの
データを取っていきます

まずは


いわゆる170ccのボアアップ車両に
125ccのインジェクターのまま125ccの
純正MAP(インジェクション純正噴射量)で
4.5mm拡大の28.5Φビッグスロットルを
取り付けただけの状態のデータです


なんとっ!!!!

パワーダウン!


うれしいですねぇ


なんでかって Fiセッティングしないと駄目な
証拠ですしFiセッティングしたら速くなりそうな
ニオイがプンプンするグラフです


そこで


だいぶ昔に同じ様な仕様でセッティングをした
MAPを適当にぶっこんで見ました

アンド 今回セッティングで使用するサブコン
ENIGMAの最大増量値は2500ですので
スロットル全開の所だけ全回転数2500に
してグラフを取ったのが下です



このグラフで分かることは似たような仕様の
MAPを入れても全く使えないと言う事

スロットル全開をALL MAX噴射にしたのに
空然比が14.5付近であるということ

ん〜。。。
125の純正インジェクターが限界を迎えて
おります・・・
お客様に150用のインジェクターに交換
しなければいけない旨をお伝えして


PCX150【KF12】のインジェクターを
急遽取り寄せしました



刻印の違いだけで見た目だけでは
全くわかりません


左が150インジェクター

穴の大きさが・・・・ ん〜 分からない・・・

交換完了


そして再びグラフを取ります

アクセル全開時だけ全回転数 全噴射というのは
変わらず125インジェクターと150インジェクター
の違いだけです


これでおおよそ見えてきました


空然比14という数字は通常のセッティングで
考えれば薄い値になりますがPCXは濃い燃料を
与えてもパワーが出ないのは何台もやってきて
実証済みです


そもそも空然比の数字だけでセッティングをとって
いるわけではないので別に空然比計がなくても
セッティングできます

グラフを見ながら空然比を見ながらフィーリングを
見ながらセッティングをしていきます

と言うことで



持ち込み時と比べて段違いのパワーに
なりました



発進時にフロントを引っぱればあのPCXの
巨体がフロントアップしそうです


結局は125インジェクターで全噴射と同じような
空燃比のセッティングになりました

じゃあ125のインジェクターのままでも良かったん
じゃないかと言えばインジェクターは噴射量が
多いほど消耗が激しくなります

MAX噴射も実はインジェクターに多大な負担が
かかりタブーとされているので噴射量をできるだけ
抑えなくてはいけないんです

ある程度作ったMAPはインジェクターを交換して
全てリセット


改めて長時間かけてリセッティングしました

高回転域も作りなおしですし 一番難しい
中回転 → 高回転につながる部分とか
巡航時に使う回転数とか全てやりなおし
前回125のインジェクターでなんとか
行けたので今回も・・・・・ という
自分の誤算なのでその報いですね

とにかく遠くから来て頂きましたがそれに
応えられる位 面白いバイクに仕上がったと
思います



今回は当店をお選び頂きありがとうございました

【和光2りんかん】
埼玉県和光市下新倉5−11−1
TEL 048−452−6290